矯正歯科治療の限界とリスク・副作用
矯正歯科治療の限界
矯正歯科治療のみならず全ての医療には限界があります。病気や症状が進行して治療が難しい状態になっている場合は、それらを全て完全に治すことができないこともありますし、また治療に使用する薬や医療器具には副作用や合併症が生じることがあります。
矯正歯科治療では歯並びや咬み合せの問題(不正咬合:ふせいこうごう)が大きい場合は、治療による問題点の改善が認められても、矯正歯科医や患者さんが考える「理想的」な状態までの改善は望めない場合があります。また、矯正歯科治療の効果の範囲には限界があり、矯正歯科治療による肩こりや頭痛、またその他の体の不快事項や痛みなどの症状の改善を期待することは慎重に考える必要があります。さらに歯並びや唇、顎、顔の外形の改善にも限界があり、矯正歯科治療によるこれらの改善に対する過大な期待は持つことには十分な注意が必要です。
以下に矯正歯科治療における一般的なリスクと副作用を説明します。矯正歯科治療を開始する前には、治療の限界、リスクと副作用を十分理解したうえで受診して頂くことが大切です。なお、これら以外にも個々の患者さんに特有なリスクや副作用の可能性もあるため、不明な点は治療開始前に主治医に確認してください。